モンのご馳走 

伝統文化

蜂の巣の蒸し焼き

 先日、モン(Hmong)の村からある写真が届きました。それは、蜂の巣でした。
 近くの木にあるのを見つけ、採ってきたそうです。

モン(Hmong)族の蜂の巣_織り人 width=

 それを見て、モン(Hmong)の村でのある日の食卓を思い出しました。

 その日の昼間、村の知り合いが大きな蜂の巣をもってきてくれました。
 おとなも子どもたちも大喜びで、その場でハチミツを味見。子どもたちは、あまり食べてはいけませんので(乳児ボツリヌス症にかかる可能性があるため)、指にちょこっとつけて、その指をずっとなめていました。

モン(Hmong)族の蜂の巣の蒸し焼き_織り人 width=

モン(Hmong)族の蜂の巣の蒸し焼き_織り人 width=

 昔から、モン(Hmong)の人たちの間では、子どもたちが蜂の巣を獲りに行って食べてしまうと、蜂の巣の穴のように、(ぶつぶつとして)きれいになれないよ、という言い伝えがあるといいます。

 これはきっと、おとなたちがいつも美味しそうに食べている蜂の巣を子どもたちが食べてしまわないように、という警告の意味があったのでしょう。

モン(Hmong)族の蜂の巣の蒸し焼き_織り人

 その日の夜ごはんのおかずは、もちろん蜂の巣。

 ハチミツを取った後、巣に軽く塩をふり、バナナの葉に包んで蒸します。そして、白いご飯と一緒に食べるのです。これがこの日のメインディッシ。

 モンの人たちにとって、いつでも食べられるわけではない貴重な蜂の巣はご馳走です。

モン(Hmong)族の蜂の巣の蒸し焼き_織り人 width=

 蜂の巣の他には、カボチャの水煮。これには、塩も入れず、本当に素材(かぼちゃ)の味をいかしたもの。
 
 モン(Hmong)の料理には、カボチャだったり、インゲンだったりをたっぷりの水で茹でた後の煮汁がつきもので、これがないと、ご飯を食べた気がしないそう。

モン(Hmong)族の蜂の巣の蒸し焼き_織り人 width=

 タイのモン族の人たちの中では、今では、たくさん唐辛子の入ったタイ料理が日常の食事だという家も多くありますが、私がいつもお世話になっているモン(Hmong)の家族は、食に関してはかなり昔からの伝統にのっとっており、今でも伝統的なモンの料理を作っており、基本の調味料は塩のみ。なので、日本人の口にも合うのかなと思います。