モン族の麻糸に込められた願い

麻布と藍染め

モン族の麻糸に祈りを込めて…

 モン(Hmong)族の人たちにとって、”麻”は欠かせない存在であり、とても重要なものです。丹精込めてつくる民族衣装に使われる麻布には、家族への想い、それを着る人にしあわせが訪れますように…という願いが込められています。

 タイ北西部の麻づくりのモン族を訪ねた帰り、その家のおばあさまが、大事にしまってあった上質の麻糸を持ってきました。そして、その中から一本取り出し、ひざの上で、さらに撚りをかけ、1回結び目をつくり、腕にぎゅっと結んでくれました。

 ”帰り道、気をつけてね…”と。

モン(Hmong)族の麻糸の御守り_織り人(Orijin)

 時には、首に結んだり、足首に結んだり…、自分自身を悪霊から守るために、相手の安全を祈りながら、麻糸を結ぶのです。

 腕に結んだ麻糸は、自然に切れるまで、そのままにしておくということでしたが、とても丈夫で、数ヶ月の間、私を見守ってくれていました。

モン(Hmong)族の麻糸の御守り_織り人(Orijin)

©写真はすべて筆者撮影(2017年5月)/タイ北西部のモン(Hmong)族の村にて