『織り人(Orijin)』プロジェクトを開始しました!

『つくる人』について

『織り人』プロジェクト開始!まずは、ミシンを買いに!

 2015年5月11日、いくつかの山岳(少数)民族(主にモン族・ミェン族・アカ族)の人たちが集まり、新しく集落を形成している村で『織り人(Orijin)』オリジナル製品を開発するプロジェクトを開始しました。

 縫製は初めてだった、その村のモン族出身の女性とともに、民族伝統の刺繍やアップリケ、織り布をいかしつつ、 刺繍などのデザインから縫製までを、自分たちの手でおこなっていけるよう様々な製品づくりに挑戦しています。

 まだ電気のきていないその村で、まず準備しなければならなかったのは発電機を買うこと。
 この村は、山岳(少数)民族の人たちが、安く土地を購入し、生活の基盤を確立し、安定した生活を送ることができるようになることを目的に開拓された村でした。”近い将来”、電気が通ることが約束されてはいましたが、その”近い将来”はいつになるのか…。

 多くの家では、小さなソーラーパネルを設置して、夜間の明かりをまかなっていましたが、それで工業用ミシンを動かすことは不可能でした。
 電気が通るまで、足踏みミシンで始めることも考えましたが、最終的には工業用ミシンに買い替えるのであれば、初めから慣れておいた方がよいですし、その他にも、生活していく中で、発電機があれば役に立つのではないかと、初めから発電機を使い、工業用ミシンで進めることに決めました。

家族みんなで、町に発電機を探しにいきました。

 その次に、ミシンを買いに、町のミシン屋さんを何軒かまわりました。何かあった時に、親身になってくれそうな老舗のミシン屋さんであり、名の知れたメーカーを扱っているお店で買うことにしました。

 お店の方が、ひと通り不具合がないかどうかを点検している間も、彼女と彼女のお父さんは、身を乗り出して見ていました。これから、自分でやっていくんだという意気込みが伝わってくるようで、とても嬉しく、頼もしく感じました。

 その日のうちに、ミシン屋さんが村までミシンを運んでくれました。お父さんと一緒に、家の中に運びました。

 ミシンをを動かしてみるために、発電機用の燃料を買いに、村のガソリンスタンドへ。燃料を入れて、お店の人に教えてもらったようにやってみます。ミシンは無事に動きひと安心。

 お店の方に、ミシンの使い方をひと通り教わります。ミシンは初めての彼女は、糸の取り付け方法から教わります。工業用ミシンは、初めのうちはそのスピードに慣れるまでが大変で、縫い始めや、思ったとこで止めるのもひと苦労。
 返し縫もなかなかうまくいきません…。初めのうちは、右手ではずみ車をゆっくり回しながら、行ったり来たりしながら返し縫の練習をしていきました。

 それでも頑張って、その日のうちに、小さなポシェットができあがりました!息子さんのために、初めて縫ってあげたバッグ。でも息子さんはちょっと浮かない顔…。

 それは、モン(Hmong)の男の子(男性)にとって、こういうショルダーバッグは女の子(女性)のものなのだそう。
 「こんな、女の子のみたいのはイヤだ!」とご不満でしたが、しぶしぶ写真に応じてくれたのでした…。

 お母さんが一生懸命つくった初めてのバッグは、残念ながら、”お客さま”のお気に召すものにはなりませんでしたが、これからどんどん練習して、日本のお客さまに素敵な製品をお届けできるように頑張っていきます!