モン族の新年の御札(おふだ)
モン(Hmong)族の新年「ノーページャオ」。新年(新月)の前日の夜、各家庭で先祖の魂を呼びよせ、御札を燃やして儀式をおこないます。そして、家の中のすべてのものに、新しい御札を貼っていきます。
それが終わると、新しい年を迎えることができるのです。
モン族の新年は、新米の収穫後の新月の日とされています。収穫時期が一緒ではないため、村や地域によって、お正月の時期が異なります。平地では11月頃であったり、山の上の方では12月になってからであったり…。米の収穫が終わり、次のお正月に向けて、準備をしていくのです。
家の出入口には、悪霊が入り込まないように、特にたくさんの御札を貼り、家の中の柱にも貼っていきます。新しい年を、家族みんなが健やかに過ごせるようにと祈りを込めます。
台所は、モン(Hmong)族の人たちにとって生活の要。モン族の女性にとって、とても重要な場所です。
台所の柱だけでなく、鍋や七輪、調理台や貯水用のバケツにも、しっかり御札を貼っていきます。
御札は、お正月の間、自然に落ちるまで貼っておきます。そして翌年、古い御札が残っていれば、その上にまた重ねて貼っていきます。
そして、農作業に欠かせない鎌や、『織り人(Orijin)』の大切なミシンにも。『織り人』のお客さまみなさまに喜んでいただけるものを、ずっとずっと作っていけますように…。
*写真はすべて筆者撮影(2017年12月末)
タイ北部モン(Hmong)族の村にて。